・木と人びとを近づけます

木と人びとは、仲良し。

昔の日本では、人々の生活には、木が身近なものでした。
1本の木を無駄なくつかう生活。

たとえば、食空間の中でも、木のおひつ、木のしゃもじ、木のうつわ、木のおはし。
本棚などの家具も木で手づくりしてきました。
暑かったら木陰で休む。暖をとる火をマキで燃やす。

木のある生活。

しかし、現代、さまざまなテクノロジーが生まれ、私たちの生活から少しづつ木に変わるものが増え、木が生活の空間から少しづつ、減ってきました。
けれども、ほとんどの住空間は、木造建築。

木は山で切られてから、家の柱や板などとして、大切に使われます。その寿命は、山で100年生きてきた木ならば100年、1,000年生きてきた木ならば1,000年といわれてきました。

木は、湿気を吸い、この日本の風土にあう役割をもつことを私たちは、少し忘れているのかもしれません。

木にふれるとやさしい気持ちになれる。
木のものがあるとホッとする。
木の香りをかぐと、深呼吸し体がゆるむのがわかる。

それらを体感できる空間と体験づくりを木根館(きんこんかん)は、提供します。

・森林と人びとを近づけます

「林」は、「森」と何が違うのでしょう?
林業の定義として、「林」は、人の手が入った木があつまる場所。
「森」は、自然にはえている木があつまる場所。

一度人の手が入った「林」は、人の手を入れ続けないと、荒れていきます。
「人の手を入れ続けること」と「木とともに生活すること」は、自然と営みの中でリンクしていました。

森に守られ、森に生かされてきました。

しかし、今、「森林とともに生活する」こととは、離れています。

「植えて、育てて、収穫して、上手に使って、また植える」という「森づくりの循環」が途切れてしまったため、森が元気を失い、本来のチカラを発揮できなくなりました。

手を入れ続けるとはどういうことか?
手を入れ続けなければ、どうなるんだろう?
そのために私たちができることはなんだろう?
森林ってどんなところだろう?

河内長野市面積の約70%が森林。
約300年の歴史をもつ河内林業の中心地。
その河内長野だからこそできること、伝えられることがあります。

森のサテライトとして、木根館は森林を知る機会を提供します。